アウトラインの作成
データ入稿の際、フォント（書体）に関しては、アウトラインの作成をお願い しておりますが、「アウトラインって？」と尋ねられてることがよくあります。普段からIllustratorを扱っている人からすると当たり前の機能のようですが、 実際アウトラインを作成されていないデータを受け取ることが非常に多いのも事実です。
では、アウトラインとは一体何なのかというと、簡単に言えば、フォント（書体）を 文字データから画像データへ変換する機能ということになります。データの中で通常フォントは文字番号等の記号データで保存することによりデータ量をすくなくすることができて います。Illustratorに限らず、その他のソフトでも文字情報は記号で保存され、文字の形 自体は「記号」＋「文字種」の情報でやり取りされます。ここで、何が問題なのかと 言えば、例えばEmbassyという書体で、携帯ストラップを作成することを希望された 場合、お客様は作成したものと同じデザインがこちらに届いていると思われがちですが、 もし弊社にこのEmbassyという書体がない場合は、「記号」＋「文字種」の情報は 届いているのですが、この「文字種」に該当する書体がパソコンに入っていない場合、 「別の書体」に置き換えられて表示されてしまうという問題が起こるのです。折角 気に入ったフォントでカッコイイデザインを作成していても、文字がないために、 普通のゴシック体等に置き換えられてしまい、全くデザイン性が失われてしまうのです。
そこで登場するのが「フォントのアウトラインを作成」という機能になる訳です。 これは書体部分を完全に画像化・イラスト化してしまう機能です。文字も画像化して しまうと、丸や四角と同様に見る人の環境によってデザインが変わってしまうことが なく、デザイン作成者側と、携帯ストラップ製作側で全く同じデザインを共有することが できるのです。ただ、一旦画像をイラスト化してしまうと、書体としての編集が できなくなってしまうので、通常アウトライン前と後の両方のデータを保存しているのが 普通のやり方だと思います。
ご参考までにアウトラインはどうやって作成するかというと、文字を選んだ状態、 つまりは文字の下にアンダーライン（？）が見えている状態で、Ctrl+Shift+o と キーボードを押せばいいだけです。メニューから辿ると「文字」-「アウトラインを作成 」という順位になります。ただ、Illustratorのバージョンによってメニュー構造が 異なるので、お使いのバージョンでご確認下さい。
