袋織り紐と平織り
ネックストラップの素材をお答えする際、「袋織り紐」と「朱子織テープ」や「平織りテープ」とお答えすると、「どのような素材?」と質問を受けることが非常に多いのですが、袋織り紐というのは、名前の通り"ホース状に編んだ"紐のことで、外見上そのように織られていることに気づきにくくなっています。ホース状に編んでいても実際は編んだ後ヒーターでプレスされ、平に仕上げられているためです。印刷を容易にするために、材料出荷時点で更に表面を平滑にした材料を販売している材料メーカーもあります。
写真の通り、裁断してみると袋状に織られているのが非常によくわかります。袋状にすることにより、ネックストラップを首から掛けた時、厚みがあり、弾力がでるため、非常にソフトな感じがします。且つポリエステルは軽量なため、首への負担も少なくなっています。印刷は通常のシルクインキを使うと、インキがすぐに沈んでしまい、印刷直後と違って、翌日には薄くなってしまいます。樹脂インキや発泡インキを使用すればこれを解消できるのですが、風合いがあまりよくなく嫌われることが多いです。
これに対し平織りのナイロンテープはインキの浸透も少なく、印刷は比較的容易です。首に掛けると痛くなりそうなイメージはありますが、実際殆ど問題になることはなく、大きなデザインやインパクトがあるデザインをお好みの場合は、平織りのテープを選択される方が多いです。イベント関係、特にスポーツ関連イベントの場合は、なぜか平織りテープを採用される方が非常に多くなっています。
平織りと言っても、実際は朱子織テープや杉綾等色々ありますが、弊社で扱っている平織りテープはシルク印刷タイプと転写(カラー)印刷タイプで素材が異なっています。シルク印刷タイプはナイロン製で、転写印刷タイプはポリエステルとなっており、織り方や風合いもかなり異なっています。転写を行う際、熱処理が行われるので、熱に弱いナイロンは変形したり、溶けてしまったりするためです。且つ転写ネックストラップをご採用いただく場合、カラーデザインが可能なため、結構デザインが細かかったりします。このため、繊維だけども、より目の細かい素材の方が、キレイに印字されることも考慮しているためです。(写真左は転写テープ)